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遺影を心安らかに処分する方法と費用相場

遺品整理の現場では遺族の方から様々な質問を受けます。「仏壇は供養したほうがいいですか?」「神棚ってどうするのが一番いいですか?」などです。

 

遺影についてもそのまま処分するのが偲びない、なんだか怖いということでご質問をいただきます。そこでこのページでは、皆さん遺影はどのようにしているのか? 供養はしたほうがいいのかについて回答していきたいと思います。

 

他の人は遺影をどうしているの?ランキング

 

遺品整理の際にけっきょく皆さん遺影をどのようにしているのか、わかりやすくランキングにしました。私がお客様に質問されたときは事実に則り以下の順に説明しています。

 

  1. そのまま保管
  2. 供養せず処分
  3. 供養してお焚き上げ

 

最も多いのがそのまま保管する方です。例えば、仏壇は今のマンションに置けないけど遺影なら飾ることができる、ということで、仏壇は処分し遺影だけ保管するということですね。確かに遺影や位牌だけならかさばることもありませんし、礼拝の対象にしやすいメリットがあります。そもそも遺影を捨てるという人は少ないようです。

 

2番めに多いのが何も気にせず捨てる方です。上で「遺影を捨てるという人は少ない」と言ったばかりで2番がこれで申し訳ないです。1番と2番の間には大きな差があるものの、事実そうなんです。実際のところ、遺影は仏具でもありませんし宗教的な意味合いもありません。したがって保管するつもりがなければそのまま捨てていただいて全く問題ないのです。ただし、地域(例えば佐賀市など)によっては遺影をゴミ袋で出すことを禁止しているところもあります。事前にお住まいの生活環境課などに問い合わせておいたほうが良いでしょう。

 

3番めに遺影を供養した上であ炊き上げをする方です。心安らかに遺影を処分するにはこの方法がもっとも良いでしょう。これまで手を合わせてきた遺影に感謝の意を込めて、お坊様にお経をあげていただき、お炊き上げ(炎で浄火する法要)をしていただくのです。遺影でこの方法を選択する方は全体の1~2割程度。それでも供養しておきたいという方は必ずいらっしゃしますので、あなたも遺影の供養をしておきたいなら後述する記事をご覧ください。

 

以上、遺影の処遇ランキングでした。

 

遺影は供養するべきなの?

 

ではここで、そもそも遺影は供養しておいたほうがいいのか?ということに私の意見を述べさせていただきたいと思います。先述したように、遺影は仏具でもありませんし宗教的な意味合いもありませんのでそのまま処分して大丈夫です。

 

しかし、もしあなたが迷っているのなら供養をしておいたほうがいいです。

 

迷いが生じているのは「なんだかバチが当たりそう」「そのまま捨てるのが怖い」といったことからだと思います。そのような気持ちのまま処分してしまうと、今後なにか悪いことが立て続いたときに、「あのとき供養せずに捨ててしまったからだ」と後悔する可能性があるのです。実際に↓のような方がいらっしゃいました。

 

仏壇処分の際に魂抜きは必要?お布施相場は?

 

読むのが面倒な方のために要約しますと、この方は供養せずに仏壇を処分して数カ月後、仕事中事故にあったり、家族の怪我が増えたり、新品のシーリングライトが明滅したりと変なことが立て続いたとのこと。心当たりがなければたまたま悪いことが続いただけなので、もっと注意しようと気を引き締めただけだったと思います。しかし、仏壇を供養せずに処分してしまったことが負い目となり、バチが当たったと思い込まれていたのでした。

 

この件については、実際にバチが当たったのか、たまたま悪いことが立て続いただけなのか、誰にも真実はわかりませんよね。ただ、今後の人生でなにかあるたびに供養しなかったことを後悔するくらいなら、少々手間はかかっても供養をしておいたほうが良いと言うことなのです。

 

今回この記事を書くにあたり、20程のお寺様に「遺影は供養したほうがいいのか?」についてお尋ねしてみました。もちろんお坊様による意見の違いはあるものの、その多くは「そんな決まりはないのでそのまま処分で大丈夫です」ということでした。しかし、併せて「こればかりはお気持ちなので、気になるようなら供養をしたほうが良い」という回答も多かったです。

 

結局のところあなたの気持ちで決めていただいていいのです。あなたが後悔しないと思うならそのまま処分してください。ただ少しでも迷いがあるなら供養をしておくことに越したことはありません。後悔のない選択をしてください。

 

遺影って何のためにあるの?

そんなつもりはないですが、これまでの記事が少し脅しが入っているようにも取れますので、そのまま処分したい方のために遺影がそもそも何の目的で作られたのかについて解説しておきます。

 

結論から言えば、故人を思い起こしやすくするためのアイテムとして作られたものです。ただそれだけの写真ですのでそのまま処分してしまって大丈夫です。

 

遺影写真の起源は諸説ありますが、日清戦争や日露戦争に出征する際に、帰ってくるかわからない家族の写真を撮ることが多かったそうです。そのときに戦死したものを供養するための肖像として利用されたことが起源とされています。

 

ここまで読んでいただくと、仏教とは何も関係ないことがわかります。したがって宗教上、こうしなければならないということは何もありませんので、そのまま処分する・しないはあなたの気持ちで決めていただいて結構です。

 

遺影を供養する際の流れと費用相場

 

ここまで読んでいただき、やはり供養しておきたいという方のために流れと費用相場をお伝えしておきたいと思います。

 

お寺に相談

まずはお寺様に相談することから始めます。菩提寺(代々お世話になっているお寺)がある方はそこの住職様に直接相談しましょう。檀家さんの依頼なら快く供養していただけるはずです。お寺に持っていき本堂で供養していただくことも、家まで出向いて供養していただくこともできます。

 

注意点としては、住職様は非常に忙しくされている点です。普段お寺様に馴染みのない方は分かりづらいですが、毎日のように法事、法要で忙しくされています。そのため時間に余裕を持って予約するようにしてください。

 

菩提寺がない方や、相談するところがない方は、今ではお坊様の派遣サービスがありますのでそちらを利用してみると良いです。利用後に檀家にならなければいけないということもありません。その場限りの法要で利用できるので便利なサービスです。

 

お布施相場は?

供養してもらうのにタダというわけにはいきません。法要をしていただく謝礼としてお布施をお渡しします。遺影供養のお布施相場は5,000円~10,000円です。これに遠方まで出向いて頂く場合は「お車代」も必要となります。殆どのお寺様では、供養後は預かっていただき、後日お焚き上げを行っていただきます。これを行うことで心安らかに遺影を手放すことができます。

 

仏壇などと一緒に供養していただく場合は、遺影のみのお布施は必要ありません。仏壇供養の相場は2~3万円です。最近では仏壇のお焚き上げは行っていないお寺様が増えてきていますので、供養後の処分はご自身で行うことになります。遺影のみの供養でお願いすることは少ないかもしれませんが、参考にしていただけると幸いです。

 

ちなみに遺影供養のお布施についても直接お聞きしましたが、「3000円という方もいれば20,000円という方もいらっしゃいます」とのことで、やはりお気持ちをいただければという回答が多かったです。しかし、わざわざ時間を作って供養してもらうわけですから、3,000円というのはさすがに安いかなと思います。なので最も回答の多かった5,000円~10,000円とさせていただきました。

 

仏壇供養業者に依頼する

ここまでご自身で供養、処分を行う方法を解説してきましたが、ご自身で手配することが難しい方がいることも承知しております。そんなときは仏壇供養業者や遺品整理業者に任せてしまっても良いと思います。

 

遺影の供養処分は6,000円~となっており、この料金にはお布施も入っていることから利用しやすい料金設定になっていると思います。ダンボールで送るだけで利用できますので、ご自身で供養の手配が難しい方は利用していただけると幸いです。また、遺影はもちろんですが、仏壇、仏具、神棚、遺品といった、そのまま処分するのは偲びないものも供養した上で処分が可能です。

 

 

 

 

上記は弊社がこれまで供養、処分してきた仏具、神具です。ダンボールに入らないものは直接引取りにまいりますのでお客様の手間は一切ありません。時間がなく忙しい方はご相談だけでも承っております。

 

仏壇供養処分のアークサービス

 

まとめ

遺影はそのまま処分するのにためらいのあるものですが、これまでお話してきたように、全く気にしないのであればそのまま処分していただいても結構です。しかし、少しでも迷われているなら、供養した上でお焚き上げを行ってください。たったそれだけのことで、今後の人生の心持ちが良くなります。

 

また、供養する際には基本的にご自身で手配することが一つの供養になると思っています。しかしどうしても都合がつかない方は業者に依頼しても良いと思います。あなたの負担が少ない方法で供養、処分してください。

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