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祖霊舎・霊璽の正しい処分方法と費用相場

遺品整理の現場において、遺族の方に神棚の供養処分をお願いされることがあります。ただ実際に見てみると「祖霊舎(それいしゃ)」であることがあります。馴染みのない方からすると違いがわからないようです。

 

近年では遺品整理の際に祖霊舎をはじめ、仏壇や神棚を継承できないため処分を検討する方が増えてきました。そのまま処分するのは偲びないとのことでご質問もいただきます。

 

なんとなく罰当たりな気がしますよね。でもご安心ください。正しい知識と手順で処分すればバチは当たりません。ここでは、祖霊舎とはどんなものなのか。そして祖霊舎の正しい処分方法を解説していきます。

 

祖霊舎と神棚の違い

まずは祖霊舎と神棚の違いからご説明します。一言で言えば、神様を祀っているのか、ご先祖様を祀っているかの違いになります。

 

  • 御札が祀ってある=神棚
  • 霊璽が祀ってある=祖霊舎

 

詳しく見ていきましょう。

 

祖霊舎(それいしゃ)とは

祖霊舎とは霊舎(れいしゃ)、神徒壇(しんとだん)などと呼ばれるもので、ご先祖様を祀るための家具です。神様ではなくご先祖様を祀ることから、仏教における仏壇とお考えください。祖霊舎には御札ではなく後述する霊璽(れいじ)をお祀りします。霊璽は祖霊舎に備え付けられている扉の中に納めます。

 

お祀りの仕方は神棚と同じで、米、塩、酒、水、榊が一般的です。そのため見た目には違いが分かりづらいです。ただ配置の仕方が違います。一般的には目線より上で、なおかつ神棚より下に配置します。神棚らしきものが2つ配置してある場合は、一方は祖霊舎の可能性が高いです。また、以下の画像のように一見仏壇に見えるものも多いです。

 

素材としては「ひのき」「栓」「タモ」「ポプラ」「ホワイトオーク」など白木を使うこと多く、見た目には白く明るい造りの物が主流となっています。また、大きさやデザインも今の住宅事情に合わせたものが販売されています。

 

画像参照:楽天市場

 

タンスや棚の上に気軽にお祀りできるため、マンションやアパートにお住まいの方はこのような祖霊舎があるかもしれませんね。

 

霊璽(れいじ)とは

先述した霊璽とは、仏教で言うところの位牌にあたるものです。つまりご先祖様の名前や霊合(れいごう:戒名に当たる名前)を記し祖霊舎にてお祀りいたします。

 

形状は位牌と非常に似ているものから、木箱に納めさらに覆いをかぶせたものもあります。霊璽の表には霊合、裏側には享年や誕生日を記します。

 

画像参照:楽天市場

 

神道の考え方として、霊璽にご先祖様の霊を祀り、守護神として家内安全・子孫繁栄を祈願するものです。そのため非常に神聖なものとして扱われるため、粗末な扱いをしないようにしたいところです。

 

ではその神聖な祖霊舎、霊璽はどのように処分すればよいのでしょうか。

 

祖霊舎・霊璽の正しい処分方法

祖霊舎、霊璽は以下の4つの方法で処分することができます。

 

神社にお焚き上げをしていただく

 

もっともおすすめの方法が神社でお祓いを行いお焚き上げを行っていただく方法です。お焚き上げとは炎で浄火していただく神事で、御札やお守りもお焚き上げの対象となります。手順は以下の通り。

 

  1. 祖霊舎、霊璽、神具を神社に持ち込む
  2. お祓い、お焚きあげの申し込み
  3. 初穂料として5,000円~お気持ちを納める
  4. お祓い
  5. お焚き上げ

 

という手順で行います。

 

注意点としては、利用する神社がお祓いやお焚き上げに対応しているのか、初穂料は決まっているのか事前に聞いておきましょう。また、神具については陶器やガラスは対応していない神社も多いです。その場合はお焚き上げの対象となるものだけ持ち込み、陶器やガラスは地域のルールに従って処分してください。

 

お祓いやお焚き上げは、ふだんから接することではないのでなんとなく敷居が高いように思いますよね。ただ、実際に問い合わせてみるととても親切に案内してもらえます。はじめての方でも心配はいりません。

 

その他、ご自身で持ち込めない場合は、お祓いに来ていただくことも可能です。その場合、神職の手配やお供え物の手配が必要となり、相場としては30,000円程度かかることが多いようです。また、出張で来ていただく際には事前に予約が必須となります。時間に余裕を持って手配しておきましょう。終わったあとはそのまま引き取っていただき、お焚きあげをしていただくことができます。

 

買い替えの際に引き取ってもらう

神棚や祖霊舎をコンパクトなものに買い換える方は増えてきています。その際に古い祖霊舎を引き取ってもらうと手間がありません。仏具店や神具店で買い換えることになる場合は事前に引き取りを希望しておくことで対応してもらえます。ただし、「供養やお祓いはご自身でお願いします」というお店もあるため、こちらも事前に問い合わせておきたいところです。

 

祖霊舎を通販購入する場合も事前確認が必要です。処分には対応していないところも多く、通販の場合はご自身で処分することになる可能性が高いです。

 

神棚・祖霊舎処分に対応した業者に依頼する

 

神棚や祖霊舎を自分で処分するのは気が引けるといった理由や、遺品整理で全て任せたいといった場合には祖霊舎のお祓い処分に対応した業者を利用するとよいでしょう。

 

こうした業者では祖霊舎の出張引取、一時保管、供養(お祓い)、処分まですべて任せることができます。霊璽、神具の他、仏壇や神棚にも対応しているため、遺品整理時のお悩みの一つが解消されます。

 

神棚・祖霊舎の供養処分アークサービス

 

こういった業者を利用する場合は料金にどこまで含まれているのか。どのように供養(お祓い)されるのか。処分は適正に行われているのか確認しておくことも必要でしょう。

 

また、小さめの祖霊舎であれば郵送での引取にも対応しているところは便利と言えます。時間の都合で持ち込みが難しい方がいらっしゃるのは承知しております。そんなときはダンボールに詰めて送るだけの業者は頼りになる存在です。

 

自分で処分する

最後は供養(お祓い)をせずにそのままご自身で処分する方法です。祖霊舎や霊璽は神聖なものであることは間違いありません。そのため粗末に扱うことなくしっかりとお祓いをした上でお焚き上げをするのが一番であると思います。

 

しかしその一方で、そのようなことは全く気にしない方がいらっしゃるのも事実です。そのような方はそのまま処分していただいても大丈夫です。事実、ほとんどの自治体では祖霊舎や霊璽は可燃ごみ(粗大ゴミ)扱いとなっているため、地域のルールに従ってゴミ袋や粗大ゴミとして捨てていただいて問題ありません。

 

この点に関して、「そのまま処分してもよいのか」という質問を複数の神社様に尋ねてみました。すると「もちろんお焚き上げまでさせていただくのが一番いいが、絶対にそうしないといけないわけでない。結局は本人様の気持ち次第です」よいう回答もありました。

 

最終的にはあなたが決めてよいのです。

 

なので全く気にしないのなら何もせず処分しても良いです。ただ少しでも「バチが当たりそう」と思われるなら、お祓いとお焚きあげを行いましょう。

 

手間がかかりすぎるわけでもありませんし、目玉が飛び出るようなお金がかかることもありません。ちょっとした手間で神様やご先祖様を敬えるならぜひお焚き上げまで行ってください。そうすることで気持ちも楽になるというものです。

 

まとめ

ここでは祖霊舎、霊璽の正しい処分方法について解説してきました。まとめますと、おすすめは神社に持ち込みお祓いとお焚きあげを行っていただくことです。多くの神社では基本初穂料10,000円以内で対応してくれます。

 

それが難しい場合は購入店や祖霊舎の処分に対応した業者に依頼すると良いでしょう。

 

自分で処分する方法もありますが、少しでも気になるなら上記の方法でお祓い~お焚きあげを行うことをおすすめします。

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