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隣の空き家問題!苦情はどこに相談する?

投稿日:2024年5月23日 | 最終更新日:2024年12月10日

 

空き家問題に悩んでいませんか?

 

特に、お隣の空き家の管理不備が原因で日常生活に支障をきたしている場合、そのストレスは大きいですよね。

 

本記事では、具体的な空き家問題の解決法を紹介します。誰が責任を持つべきなのか、また、どこに相談すれば良いのかをケースごとに詳しく解説します。

 

🌳 隣の樹木の侵入

🐝 ハチの巣駆除

💨 台風で瓦が飛んできた場合

🚮 ゴミの放置問題

 

これらのないようについて、市町村や弁護士に相談する具体的な手順もお教えします。お困りごとに対して一緒に解決策を見つけましょう。

 

 

空き家の管理責任は誰にあるのか

 

近隣に空き家があると、トラブルの原因となることが少なくありません。では、その空き家の管理責任は誰にあるのでしょうか?今回はこの疑問にお答えします。

 

空き家の所有者

まず、空き家の直接の管理責任者は、その所有者です。

 

所有者は、その空き家の維持管理を行う義務があります。具体的には、住居の定期的な点検や修繕、周辺環境の管理などが該当します。この義務を怠ると、その空き家が他に迷惑を招くことになりかねません。

 

  • 建物の安全性: 空き家の所有者は定期的に建物を点検し、安全を確保する必要があります。これは壁のひび割れや瓦の状態などをチェックすることを意味します。
  • 庭の整備: 庭の樹木が隣家に侵入することや、雑草が生い茂ることを防ぐために、定期的に庭を手入れすることが求められます。
  • 衛生管理: 空き家がゴミや不法投棄の場所とならないように、周辺の清掃も重要な役割です。このためには、定期的にゴミを片付ける必要があります。

 

これらの義務を怠ると、自治体からの指導や罰金が科される可能性があります。重ねて、近隣住民からの苦情に発展することもありますので、所有者は責任を持って管理することが求められます。

 

相続人不在の場合は相続財産管理人

では、所有者が亡くなり、相続人が不在の場合はどうなるのでしょうか。

 

この場合、家庭裁判所により「相続財産管理人」が選任されます。この相続財産管理人が空き家の管理責任を負います。

 

相続財産管理人は、以下のような管理業務を行います。

 

  • 財産の保全: 空き家を含む相続財産を適切に管理し、その価値を保全することが求められます。具体的には、空き家の修繕や清掃、周辺地域の管理などがあります。
  • 財務処理: 相続財産管理人は、相続財産の売却や貸し出しなど、適切な処理を行い、財産を金銭に換えることもあります。その収益は、相続人が見つかった場合に分配されます。
  • 手続きの進行: 必要な書類の整理や提出を行い、相続手続きの進行をサポートします。

 

このようにして、相続人不在の空き家でも適切に管理されるように法律が整えられています。しかし、相続財産管理人はすぐには選任されないため、その間の管理は一時的に疎かになることも考えられます。

 

以上のように、空き家の管理責任は所有者や相続財産管理人にあります。

 

 

 

空き家の所有者を教えてほしい

空き家の所有者が分からない場合、手続きが進められず困ることがあります。そのため、所有者を特定するための情報を得る方法を紹介します。

 

  • 市町村役場: 固定資産税の納税者情報や近隣住民の情報を基に所有者を特定できる場合があります。ただ個人情報保護の観点から市町村役場から所有者を教えてくれることはありません。しかし緊急を要する案件の場合は内容を精査したうえで市町村役場から連絡を取ってもらうこともできます。

 

  • 法務局: 土地や建物の登記情報を確認することで、所有者の名前や住所を確認することができます。

 

  • 不動産会社: 地元の不動産会社が所有者情報を知っている場合もありますので、相談してみましょう。

 

 

 

ケースごとの相談先

 

空き家に関する悩みやトラブルは多岐にわたります。この記事では、よくあるケースについて、それぞれの相談先をご紹介します。具体的な事例を挙げつつ、適切な対応策を解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

 

隣の樹木が我が家に侵入している

隣の空き家の庭にある樹木が成長し、あなたの敷地に侵入してきた場合、まずは相手の承諾を得てから枝を切るのが基本です。しかし、所有者が不在で連絡が取れないケースもあります。こうした場合、以下の相談先が役立ちます。

 

  • 市町村役場: 木の日常的な管理は所有者の責任ですが、市町村役場の生活環境課や危機管理課に相談することで、適切な対応を促すことが可能です。
  • 弁護士: 樹木の侵入によって具体的な被害が出ている場合は、弁護士に相談し、法的手続きを検討することも視野に入れましょう。

 

空き家にハチの巣があり駆除してもらいたい

ハチの巣があり危険がある場合でも、駆除ができるのは所有者です。ですのでまずは所有者との話し合いが求められます。所有者がハチの巣の駆除を行う場合、以下の相談先があります。

 

  • 消防署: 設備の整った専門員が駆除作業を行ってくれる場合があります。
  • 市町村役場: ハチの巣駆除に対応している業者の紹介や、補助金制度がある場合もあるので、まずは相談してみましょう。
  • 駆除業者: 直接ハチの巣駆除業者に依頼するのも一つの手です。見積もりを取ってから依頼すると安心です。

 

台風で隣の瓦が我が家に直撃した

台風の影響で隣の空き家の瓦が飛んできて、自分の家に損害を与えた場合、迅速な対応が求められます。以下の対応先に連絡してください。

 

  • 市町村役場: 被害の状況を報告し、適切な対応策を確認しましょう。
  • 損害保険会社: 火災保険や損害保険に加入している場合は、保険会社に連絡し、損害の補償について確認します。
  • 弁護士: 保険だけでは対応できない場合、損害賠償請求のために弁護士に相談することも考えましょう。

 

隣の空き家がゴミを放置している

空き家にゴミが放置され、衛生面で問題がある場合も多いです。特に腐敗物や害虫が発生している場合は、早急な対応が必要です。

 

  • 市町村役場: 生活環境課や衛生管理課に連絡して状況を説明し、指導を依頼しましょう。
  • 弁護士: ゴミによる健康被害や生活への支障が深刻な場合は、法的手続きを検討することも重要です。

 

 

 

空き家の苦情は市町村か弁護士に相談

ここまでお伝えしてきたように、隣の空き家問題はその所有者が管理責任を負っています。そのため所有者がわからない空き家問題については、ほとんどの場合市町村役場か弁護士に相談する形になります。再度この点についてまとめてみました。

 

空き家の所有者を確認しよう

苦情を伝えるためにはまずは空き家の所有者を確認することが一歩目です。

 

空き家の管理責任は基本的に所有者にあるため、所有者に直接アプローチすることが求められます。所有者が不明な場合は、市町村の窓口で相談し連絡をとってもらうか、法務局で調べる必要があります。

 

そのほかの方法として、ご近所さんに聞き込み調査をしてみるのもよいでしょう。もし連絡先を知っている方がいたならその方から連絡をとってもらう方法もあります。

 

また、所有者が空き家に帰ってくることも考えられるため、ポストにメモ用紙を入れておくのも一つの手段です。

 

市町村に相談する利点

市町村は、空き家対策を積極的に行う部門があり、住民からの苦情や相談に対応しています。市町村に相談する利点は、以下の点があります。

 

  • 担当窓口に案内してくれる
  • 所有者に対して行政指導や助言を行うことができる
  • 必要に応じて専門機関と連携して問題解決に当たる

 

例えば、隣の空き家の樹木が自宅に侵入している場合、市町村に相談することで民法第233条第3項に基づき早急に対策を講じてもらえることがあります。

 
民法第233条第3項
  1. 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。
  2. 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
  3. 急迫の事情があるとき。

 

そのほかゴミの放置による被害が出ている場合でも適切に行政指導を行ってもらえます。

 

弁護士に相談するメリット

一方で、法的な解決が必要とされる場合や、所有者との直接交渉が難しい場合には弁護士への相談が有効です。弁護士に相談することで早急に問題解決に向けて行動できます。

 

  • 法的手続きや書類作成を代行してもらえる
  • トラブルの法的なリスクや対策を明確にしてくれる
  • 所有者と直接交渉を行い、問題解決を図る

 

例えば、台風で隣の空き家の瓦が自宅に直撃し損害が発生した場合などには、弁護士の助けを借りて損害賠償の請求手続きを行うことができます。

 

 

空き家に関する相談先をリストアップ

苦情や問題が発生した際に、すぐに行動できるよう以下のリストを作成しておきましょう。

 

  • 市町村の防災・都市整備部門
  • 地域政策課や空き家対策の担当窓口
  • 地元の弁護士会
  • 法テラス(日本司法支援センター)

 

事前に情報を整理しておくことで、迅速に対応できるようになります。

 

 

まとめ

空き家問題は放置しておくと、トラブルが大きくなることがあります。

 

まずは所有者を確認し、市町村や弁護士と連携して解決策を見つけましょう。適切な相談先を事前に把握しておけば、困った時にスムーズに対応できます。

 

空き家問題に悩んだ際には、一人で悩まずに、是非専門家の力を借りることをお勧めします。

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