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訪問介護員が悩むゴミ屋敷問題を解決する方法

投稿日:2024年6月12日 | 最終更新日:2024年6月13日

 

訪問介護員の皆さん、訪問先でのゴミ屋敷に悩まされていませんか?😔

 

弊社にも「利用者様が片付けられずにゴミ屋敷のようになっていまして・・」「裕福な方じゃないのでお金もそんなに出せなくて・・」というご相談をいただきます。

 

利用者様には直接言いにくいですし、我慢しながら業務をされているのではないでしょうか?

 

この記事では、不衛生な環境や安全リスク、利用者との関係も考えながら解決策を提案します。

 

 

訪問介護員が訪問先で悩むゴミ屋敷の問題とは?

訪問介護は高齢者や障害者の生活を助けるために、自宅を訪問してケアを行います。しかし、訪問先がゴミ屋敷である場合、その仕事は非常に困難になります。ここでは、訪問介護員が直面する代表的な問題について詳しく見ていきます。

 

不衛生を我慢している

ゴミ屋敷は不衛生な環境が広がっています。食べ残しやゴミがそこら中に散乱し、悪臭が漂います。そのため、訪問介護員はこの不衛生な環境で我慢をしながら作業を行わねばなりません。

 

例えば、食事の準備や掃除を行う際、カビや虫が繁殖している可能性があるため、感染症のリスクが増します。不衛生な環境での作業は、訪問介護員自身の健康も脅かすため、心身ともに大きな負担となるのです。

 

利用者に不快な態度はとれない

上記に付随して、不快な態度をとれない苦しさもあります。人間ですので嫌なものは嫌ですよね。

 

ゴミ屋敷を目の当たりにすると、訪問介護員としては嫌な思いになるかもしれませんが、その態度を外に出すことははばかられます。

 

利用者の中には、ゴミをため込むことに対して強い羞恥心や罪悪感を抱いている人もいます。そうした利用者に対して、我慢しながら職務を遂行しないといけません。

 

病気やけがの恐れがある

ゴミ屋敷では、病気やけがのリスクが高まります。例えば、ゴミの中には割れた茶碗が放置されていることもあり、ヘルパーはこういったもので怪我をしないよう注意が必要です。

 

また、ゴミによる圧迫で部屋の換気が悪くなり、カビやダニが発生しやすい環境となります。これらは喘息やアレルギーを引き起こす原因となります。そして、特に高齢者や免疫力の低い利用者は、これらの環境で病気にかかりやすい状況にあります。

 

足場が不安定で職務が難しい

ゴミが散乱している部屋では、足場が非常に不安定になります。そのため、訪問介護員は通常の作業を行うのも一苦労です。例えば、ベッドメイキングや床掃除を行う際、ゴミを避けながらの作業は時間がかかる上に、滑って転倒するリスクもあります。

 

また、重いゴミを持ち上げて移動させる必要がある場合、腰を痛めることもあります。訪問介護員の職務が難しくなるため、必要なケアが行えないことがしばしばあるのです。

 

このように、訪問介護員はゴミ屋敷の訪問先でさまざまな困難に直面しています。それでも、利用者の生活の質を向上させるために、懸命に業務を続けています。

 

 

 

高齢者がゴミ屋敷になりやすい原因

 

高齢者がゴミ屋敷になりやすい背景には、さまざまな要因が絡んでいます。具体的には、身体能力の低下やセルフネグレクト、精神疾患の可能性、そして本人の性格などが挙げられます。これらの要因が重なり合うことで、ゴミ屋敷になりやすくなります。以下では、それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。

 

身体能力の低下

高齢者がゴミ屋敷になってしまう大きな原因の一つは、身体能力の低下です。年齢を重ねるごとに、体力が落ち、動くことが難しくなります。これは仕方のないことであり、そのためのサポートが必要です。

 

日常生活の中で掃除や片付けが負担となり、次第に部屋が散らかってしまうのです。特に、膝や腰といった身体の要所が痛む場合、立ったり座ったりすることすら困難になることがあります。これにより、ゴミを片付けることが後回しにされ、結果としてゴミ屋敷化が進んでしまうのです。

 

セルフネグレクト

セルフネグレクトとは、自分自身を構うことを怠る状態を指します。高齢者の中には、精神的な疲労や孤独感から、自己管理ができなくなる人もいます。

 

身の回りのことを放置してしまい、ゴミが溜まる原因となります。さらに、セルフネグレクトは孤独や経済的困難も影響を与えます。ゴミを片付けるエネルギーや意欲を失ってしまうことが、ゴミ屋敷問題を引き起こす要因となります。

 

精神疾患の可能性

高齢者がゴミ屋敷になる背景には、精神疾患の影響も無視できません。例えば、うつ病や認知症、強迫性障害などの精神疾患は、日常生活にマイナスの影響を与えることが多いです。

 

認知症の場合、物忘れが進行してゴミを出すこと自体が忘れられてしまったり、物の保管場所を忘れることが増えます。また、強迫性障害の場合、不必要な物を捨てることが極端に恐ろしく感じられるため、結果的にゴミが溜まってしまうのです。このような精神疾患がゴミ屋敷の発生に大きく絡んでいることは事実としてあります。

 

本人の性格

最後に、利用者本人の性格もゴミ屋敷問題に影響を与えます。例えば、物を捨てられない性格や、整理整頓が苦手な性格の人は、ゴミをためやすい傾向があります。

 

過去の思い出に執着してしまい、使わない物でも捨てられない人もいます。こうした心理が部屋を片付けることを難しくしているのです。また、何でもコレクションしてしまう癖がある人も、ゴミ屋敷になりやすいと言えます。物が増えすぎて管理が行き届かなくなり、次第に生活空間がゴミで埋まってしまうのです。

 

以上のように、高齢者がゴミ屋敷になりやすい原因にはいろんな原因が関わっています。これらを理解し、適切なサポートを提供することが、ゴミ屋敷問題の解決に繋がるのです。

 

 

 

訪問介護員ができること、できないこと

訪問介護員は日常生活の中で高齢者や障害を持つ方のサポートを行いますが、その範囲には限界があります。ゴミ屋敷状態の部屋を片付けることは業務に入っているのでしょうか。訪問介護員のできること、できないことを見ていきましょう。

 

訪問介護員ができること

訪問介護員にはいくつかの具体的なサポート内容があります。以下はその一例です:

 

  1. 身体介護: 食事の介助や入浴、排泄のサポートが含まれます。お風呂に入ることが難しい方のためのシャワー浴なども行います。
  2. 生活援助: 食材の買い出しや料理、掃除、洗濯など日常生活のサポートが含まれます。日々の家事に困っている高齢者や体の不自由な方にとって大変ありがたいサービスです。
  3. 健康管理: 血圧測定や服薬のサポートなども行います。訪問介護員が定期的に訪れることで、利用者の健康状態を把握し、必要に応じて医療機関と連携します。
  4. 外出支援: 通院の付き添いや買い物のサポートも行います。公共交通機関を利用するのが難しい方にとって、外出の楽しみを提供する大切な役割を果たします。
  5. 話し相手: 孤独感を感じやすい高齢者にとって、訪問介護員との会話は心の支えになります。

 

訪問介護員ができないこと

一方で、訪問介護員が行えないこともいくつかあります。以下にその具体例を挙げます:

 

  1. 医療行為: 訪問介護員は医師や看護師とは異なり、注射や点滴、医薬品の投与といった医療行為は行えません。これらは医療資格を持つ専門家の仕事です。
  2. 重度の清掃作業: ゴミ屋敷のように専門的な清掃が必要な状況では、訪問介護員だけでは対応できません。特別な清掃業者に依頼する必要があります。
  3. 長時間の外出支援: 長時間の外出や多くの場所を回る支援はサポートの範囲外となる場合が多いです。訪問介護員は1日に複数の利用者を訪問するため、時間には制約があります。
  4. 危険を伴う作業: 高所での作業や重い荷物の運搬など、ヘルパー自身が怪我をする恐れがある作業は行えません。
  5. 家庭トラブルの解決: 家族間のトラブルや法律的な問題の解決に介入することはヘルパーの範囲外です。専門家の相談が必要な場合も多いです。

 

この記事では訪問先のゴミ屋敷問題をとりげていますが、訪問介護員の職務は大量のゴミの処分や著しく汚れた箇所の掃除は対象外です。そのため以下のような対応が求められます。

 

 

 

ゴミ屋敷問題を解決する方法

 

それではこの高齢者のゴミ屋敷問題はどのように解決すればいいのでしょうか。ゴミ屋敷の問題は決して解決不可能ではありません。以下を参考にしていただくとよいでしょう。

 

訪問介護員ができる範囲で片付けを行う

応急処置として、訪問介護員ができる範囲で片付けを行うことが第一歩です。すでにされているかもしれませんね。

 

訪問介護員が提供する支援には、通常、掃除や整理整頓などの日常の家事サポートが含まれます。しかし、ゴミ屋敷の場合はその範囲を超えることがあります。なのでできる範囲で行います。

 

例えば、作業に必要な範囲のみ片づけておくとよいでしょう。利用者がまだ使っている物や大切にしているものを尊重し、不要なゴミや雑誌、新聞を少しずつ片付けていきます。

 

ただし、ヘルパーには限られた時間しかないため、大規模な片付けには限界があります。このような場合、他の方法と併用することがおすすめです。

 

利用者に片付けを促す

ゴミ屋敷の主な要因の一つに、利用者自身の行動や態度が関与しています。そのため、利用者自身が片付けに対する意欲を持つことが非常に重要です。訪問介護員ができることの一つは、利用者に片付けの必要性を理解してもらい、動機付けすることです。

 

具体的には、片付けることで得られるメリットを伝えたり、少しずつ一緒に片付ける時間を設けたりすることが有効です。また、利用者が自己肯定感を持ち、自分自身でも片付けができると感じさせるようにすることも大切です。小さな成功体験を積み重ねることで、利用者のモチベーションを高めることができます。

 

親族に相談する

とはいえ、ゴミ屋敷問題は利用者一人で解決することが難しいことが多いです。その場合、親族に助けを求めることが有効です。訪問介護員から伝えにくいことも親族からだと伝えやすいメリットもあります。

 

また、親族と話すことで利用者が孤立感を感じることなく、前向きに問題解決に取り組むことができるかもしれません。

 

親族に相談する際には、現状を正直に伝えることが重要です。利用者の生活環境がどれほど危険か、不衛生かを具体的に説明し、解決策について一緒に考えることで、親族の協力を得ることができます。

 

ゴミ屋敷清掃業者に相談する

最後に、ゴミ屋敷問題の解決に最も効率的な方法の一つが、専門のゴミ屋敷清掃業者に相談することです。

 

このような業者は、同様の事例をいくつも経験しており、大量のゴミを短期間で効果的に処理することができます。また、清掃後のアフターサービスやアドバイスも提供してくれるため、再度ゴミ屋敷になるのを防ぐ手助けもしてくれることが多いです。

 

業者を選ぶ際には、信頼性や実績を確認することが重要です。口コミや評判を調べ、利用者が安心して依頼できる業者を見つけたいところです。また、費用の面でも事前に見積もりを取るなどし、納得のいく形で依頼することが大切です。

 

ゴミ屋敷問題は一人で解決するのが難しい問題ですが、多くの手段がありますので、これをうまく組み合わせてゴミ屋敷問題を解決しましょう。

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