熊本市中央区|猫屋敷のお片付け
作業・施工内容
今回ご紹介する事例は、ある理由から実家を猫屋敷にしてしまった、というお客様よりご依頼いただいたときの事例紹介です。ひどい猫の匂いが充満しており、管理もされていなかったことから、庭の雑草も伸び切っていました。どのような内容だったのかご覧ください。
ご相談内容
「大変相談しづらいですが、どうしてもお願いしたくてお電話しています」
「今は実家を出て熊本市内のマンションに住んでいるのですが、実家に帰らなくてはいけなくなったんです」
「その実家が、、、なんといいますか、一言で言えば”壮絶”な状況でして・・・」
「私が悪いのですが、いわゆる猫屋敷状態で、匂いもかなりありゴミも散乱している状態です」
「こんな状態でもお片付けは対応されていますか?」
このようなお電話をいただきました。電話口の声は非常にか細く、大変恐縮されているのがわかります。もちろん業者に電話している緊張もあったことでしょう。私はこの仕事を10年以上やっていますが、気軽にお電話される方を見たことがありません。それだけゴミ屋敷問題というのは本人にとって重い悩みなのです。
いずれにしても、まずは状況の確認をさせて頂く必要があります。現場は熊本市中央区の住宅街。一軒家とのことでした。早速日程をすり合わせお伺いすることに。
お見積り
お見積り当日。少々早めに到着した私は現場の前で待っていました。するとそこへ自転車に乗って依頼主様がやってきました。どうやら近くに住んでいらっしゃるようです。ご挨拶をして一緒に玄関までいきますが、玄関の外にまで獣臭が漂っています。
「本当にひどい状況です。みていただくのが申し訳ないです。大丈夫ですか?開けますよ?気をつけてください」と何度も注意を促されいざ中へ。一軒家の中は以下のような状態でした。
玄関の写真がありませんが、玄関で猫に餌を上げていたそうで、餌と糞が散乱しています。おしっこの場所も作ってあるものの、至るところにおしっこしていたのでひどい匂いが充満していました。これに加え、生活雑貨や家具家電は依頼主様が家を出た当時のまま放置されており、こちらもかなりの量でした。次は2階を見てみましょう。
2階へ続く階段はまだマシでしたが、廊下に当たる部分はあらゆるゴミが堆積しており奥に行くことができなくなっていました。
部屋の中も物で溢れており、一歩も中にはいれません。
ゴミの上をなんとか乗り越えながら一番奥の部屋にたどり着きます。↓こちらは依頼主様の部屋だったそうです。写真では見えませんが、猫の糞が大量に放置してありました。
総量としてはかなりのものです。また、猫の糞尿に加えニオイもひどいため、状況は最悪と言って良い現場でした。すべての確認が終わった後、このような状態になった経緯を話しだされました。
「もう20年も前に親と喧嘩して飛び出した経緯があるんです」
「そこから一度も実家に寄り付かず、葬儀にも出席していません。ひどいですよね」
「葬儀が終わった後この家を相続したんですが、私にとっては嫌な思い出の家なので帰るつもりはありませんでした」
「でも大事にしていた猫は別です。この10年は毎日餌と水を替えに来ています。来てはいるんですが、こんな状態にしてしまったわけなんです」
「でですね、今回お願いしたのが、今のマンションでも猫を買っているんですが、そのマンションはペット禁止なんです」
「それが見つかってしまって、、、追い出される格好なのでもし実家に住めたら住みたいと考えています」
「片付けたあとに判断しようと思いますが、リフォームすればいけそうかなって。どうでしょうか?」
ケンカ別れで実家を飛び出したまま音信不通になっていたが、両親がなくなった後は10年間毎日猫のお世話に来ているということでした。更に今のマンションを追い出されるとのこと。たしかに大変な状況です。ここで現実問題として、作業の期間、料金を提示したところ、
「あ~~、じゃあそれでお願いしようかな」
「実は他にも見積もりとっていたんですが、30万円くらい安いです」
「すみません。こんなことして。でもこんなに違うならぜひそちらにお願いしたいです」
と即決。他社様よりお安く提供できてよかったです。鍵をお預かりし、全て弊社にお任せいただけることになります。
作業内容
4日後より作業開始です。今回残すものは貴重品、和服のみ。あとは全撤去という非常にわかりやすい内容です。今回はとにかくに臭いに悩まされました。30分も作業をするとクラクラしてきます。体力的な辛さはありませんが、頻繁に休憩を取り合いながら作業を進めていったのでした。
この家に住んでいた猫は5匹。逃げ出さないように注意しながら作業をするのですが、やはり知らない人間に怯えているようでとても怖がっていました。
4日間フルの作業となり、貴重品は小銭、印鑑を発見。着物もきれいな状態見つかりました。最終的に以下のような状態まできれいにすることができました。
10年以上放置されており、糞尿も散乱していましたので、床や畳はだめになっていました。ギチギチとなる廊下や、ふわふわと床が抜けそうな部屋が多く、汚れも取れない状態です。依頼主様に最終確認をしていただきます。
「お~~、すごい。住めそう」
「大変だったですよね。こんなことお願いしてすみませんでした」
「本当に助かりました」
「床と畳を替えれば良さそうなので、早速リフォームしてこちらに住もうと思います」
とリフォームをして住むことにするそうです。依頼主様にとっては20年ぶりの実家での生活です。一人暮らしには少々広すぎる気もしますが、大変喜んでいただけたようです。
最後に私どもの姿が見えなくなるまで見送っていただき、熊本市中央区の現場を後にしました。終わってみると良かった良かったとなりますが、作業中は本当にしんどい現場でした。でも、依頼主様の喜んでいる姿を見とその疲れも吹き飛びます。
弊社では相談しにくい部屋の片付けに特化した業者です。ゴミ屋敷状態でお悩みのときは、ぜひご相談ください。