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汚部屋化する理由と克服方法

弊社は汚部屋専門の片付け業者です。弊社をご利用いただくお客様は片付けが苦手でゴミを溜め込んでしまう方が多いです。お話を聞くと、「今のままではいけない」「自分を変えたい」と思われているのですが、わかっていても部屋を汚してしまうとのことでした。本を読んでも様々なブログを参考にしてもうまくいかなかった、っと話してくださいます。

 

なぜうまくいかないのでしょうか?

 

これは人間の本能が邪魔している可能性が高いです。ここではなぜ汚部屋化してしまうのか、そしてその克服方法を解説しています。

 

人は変わることが苦手

「今のままではいけない」「自分を変えたい」と思っていてもなぜ変わることができないのか。それは人間が本能的に変化を苦手としているからです。

 

ここでは少しお片付けからは離れて、運動を例に取ってみましょう。

 

あなたも健康のために運動を始めようと思ったことがありませんか?スポーツジムやヨガ教室など、今では選択肢がたくさんあります。ジョギングなら無料でできますし、散歩など気軽に始めることもできます。しかし、結局のところ始めていないのではないでしょうか?

 

運動をすることは健康のために大切なこともわかっていますし、美容のためにもいいことはわかっています。でも始められません。なぜなら「今の状況が居心地いいから」です。

 

 

実は私もジョギングを始めようと意気込んでいました。しかし結局始めていません。ジョギングをはじめるには最低でも専用の靴が必要です。靴にかかる費用や、買っても本当に続けられるのか?という不安がありました。それに健康のためとはいえ、走ることはきついです。

 

こういった「経済的コスト」「未来の不安」「肉体的苦痛」を考えると、「今現在何も困ってないのだからやる必要はない」と結論づけてしまったのです。こういうのってありがちですよね。

 

もう一つ例を出してみましょう。例えばあなたが使っている「化粧水」。いつも同じものを使われていませんか。気になる新製品が出ても、ついいつもの化粧水を購入してしまいます。

 

これは「もし合わなかったら嫌だな」という不安、「今使っている化粧水が私には一番あっている」という思い込み、「少し高いのかな」という金銭的問題などが考えられます。

 

もしかすると、その化粧水はあなたの肌にぴったりで、肌の調子が良くなるかもしれません。そのため多少高くても料金以上の満足が得られるかもしれません。でも、「今の化粧水で困ってないのだから問題ない」と考えてしまうのです。

 

このことからわかるように、人は無意識に変化を拒絶する生き物なのです。これを心理学では「現状維持バイアス」といいます。

 

私はこの現状維持バイアスが、汚部屋化してしまう原因の一つだと考えています。部屋が散らかっていても、今のまま一応生活はできます。そのため、「多大な労力をかけて片付ける必要はない」と考えてしまいます。

 

このとき、あなたも「今のままではいけない」ことはわかっているはずです。しかし、ごみの分別が難しい、汚いものに触りたくない、相談するのが恥ずかしい、といったことで後回しになってしまいます。すると後回しにしたことが仇となり、今度は自分ではどうしようもないゴミ屋敷が誕生してしまいます。

 

 

現状維持バイアスを外すには

では、この厄介な現状維持バイアスを外すにはどうすればいいのでしょうか?この現状維持バイアスは人間の本能と言っても過言ではないため、外すことは容易ではありません。

 

しかし、この現状維持バイアスを外す方法があります。それは大きな衝撃を受けることです。これだけでは何のことかわからないので詳しく説明していきましょう。

 

まっすぐ転がっているボールを変化を拒絶するあなただとします。そのボールに横から何らかの衝撃をぶつけると軌道が変わります。この衝撃が大きければ大きほど軌道は大きく変わります。

 

この衝撃というは「きっかけ」です。

 

例えば、健康診断で医者に「コレステロール値が異常に高くなっています。今のままでは動脈硬化で血管が詰まる可能性があります。食生活を改善してしっかりと運動を取らないといけませんよ」と告げられたらあなたはどうしますか?

 

これまで健康に過ごしていたと思っていたところ、ハンマーで頭を殴られた衝撃を受けると思います。当然のことですが動脈硬化にはなりたくありません。死の危険があります。

 

私であればその病院の帰りにスポーツショップに立ち寄り、ジョギンググッヅをすべて買い揃えるでしょう。そしてその日からジョギングを行うと思います。医者に告げられた一言がきっかけで即座に行動に移すことできました。

 

特に人生を左右する内容の衝撃であれば、現状維持バイアスをはずすことは容易です。例えば、引越しや結婚などがこれにあたります。結婚したあと、これまでできなかった片付けができるようになったという話は良く聞きます。新しい家族との生活は人生において大きな衝撃です。

 

また、弊社の「片付けサービス」をご利用いただき、これをきっかけとして片付けができるようななった方は多いです。生活することも難しい状態から、一気にきれいな部屋へと変貌します。これが大きな衝撃となり「二度と汚さない」と意識が変わるのです。

 

 

ゴミ屋敷のお片付け(現実逃避してしまいました)

 

片付けに苦手意識がついている

現状維持バイアスとは別に、汚部屋化してしまう原因があります。それは片付けそのものに苦手意識がついているケースです。このような方は本当に多いです。毎年のように片付けに関する本が出ていることからも、片付けが苦手な方が多いことが伺えます。

 

ただ、そもそも苦手意識というのは誰にだってあります。

 

  • 父親が苦手だ
  • 電話対応が苦手だ
  • 料理が苦手
  • 泳ぐのが苦手

 

これを一つずつ突き詰めてみると、父親が苦手だ(父親が怖い)、電話対応が苦手だ(マナーを守れているか心配)、料理が苦手(まずいと言われるのが怖い)、泳ぐのが苦手(溺れることが怖い)など、苦手意識というのは「小さな恐怖心」と考えることができます。

 

それでは、この苦手意識(小さな恐怖心)というのはどこから生まれてくるものでしょうか。

 

苦手意識の正体

突然ですが、脚気(かっけ)という病気をご存知でしょうか? 脚気というのは、明治時代に蔓延し結核についで死亡者数が多い病気だったそうです。

 

脚気は長い間その原因がわからず、不治の病として恐れられていた病気です。考えてみると当たり前ですが、原因不明の病気で人が次々と死んでいくのは、当時の人からすると恐怖の対象でしかなかったと思われます。

 

しかしあるとき、脚気はビタミンB1の欠乏から起こる病気ということがわかりました。そして、ビタミンB1の豊富な玄米を食べていれば脚気にはならないことが判明しました。ビタミンという概念を世のなかの人が理解し、バランスのよい食事を取るだけで脚気は瞬く間に減少していったのです。

 

それではここで、あなたに一つ質問があります。上記のことを理解した上で、あなたはまだ脚気に対して恐怖を抱いているでしょうか? つまり、対処法がわかった後でも脚気が怖いでしょうか? 恐らくそのようなことはないと思います。どれほど恐ろしい病気でも、適切な対処の仕方を知っていれば怖くありません。

 

もちろん、対処法が確立されていない病気であれば恐怖の対象となります。しかし、病気になる原因とその対処法さえ知っていれば、病気への恐怖心というのは取り除くことができます。

 

このようなことから、人は得体の知れないものに恐怖を覚えることを理解できると思います。さらに、それが初めて経験するものであったり、初めて見るものであったりすればなおさらです。

 

このことから、苦手意識とは「無知からくる恐怖心」であると言えます。つまり幻想です。苦手意識というのは、対処法を知らないがために苦手であると思い込んでいるだけにすぎません。

 

これが理解できれば苦手意識を克服するには何が必要かわかる思います。

 

苦手意識を克服する方法

苦手意識を克服することはとても簡単です。それは、正体がわからないものであれば、その正体がなんであるかを知ることが苦手意識を克服する唯一の方法です。正体さえわかってしまえば、適切に対応していくことで苦手意識は克服できます。

 

したがって、苦手意識を克服するには「学ぶこと」が重要になってきます。

 

例えば、職場の電話応対が苦手な人がいたとします。ビジネス電話はマナーさえ心得ておけばとても簡単です。そのマナーを知らないがために、苦手意識がいつまでも付きまといます。したがって、ビジネス電話が苦手な方はビジネスマナーを学ぶだけで苦手意識は克服できます。

 

片付けに関しても同じです。片付けの仕方がわからないのであれば、「わかる人に聞く」「勉強する」「プロのアドバイスを受ける」など、お金を払ってでも学べばよいのです。

 

もちろん学んで終わりではありません。その学んだことを行動に移さないと意味がありません。「本やブログを読んだけどうまくいかない」という方は、行動に移せていないのかもしれません。学んだことはどんどん生活の中に取り入れていきましょう。

 

逆言えば、そこまで本気で取り組まないと「片付けが苦手」というのは克服できないのです。どんどん学んで、どんどんやってみてください。

 

汚部屋脱出に必要なたった一つのこと

 

まとめ

ここでは汚部屋になぜなるのか?その際の克服方法について解説してきました。

 

汚部屋化するのは、大変な思いをするくらいなら今のままで良いと考えてしまうからです。これを克服するためには、何かしらのきっかけが必要です。受け身できっかけを待つにしろ、自分からきっかけを作るにしろ、今のままでは汚部屋を改善できません。

 

このページがあなたのきっかけになれたなら嬉しいです。

 

※ちなみにジョギングはできていませんが、今ではエアロバイクでしっかりと運動しています。

 

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